研究代表者
研究概要
南極棚氷下は氷に阻まれて容易にアクセスできないため、海洋や海底、棚氷底面の観測データがほとんど存在せず、氷床変動メカニズム理解の妨げになっている。この状況を打破する鍵は、ケーブル無しで広域を探査できる自律型海中ロボット(AUV)である。本計画研究では、これまでに開発した氷下探査用AUVを改良して南極の棚氷や海氷の下に本格投入し、氷下の水温・塩分の3次元構造や氷底面の形状、海底地形など、ブレークスルーをもたらす観測データを取得し、南極の氷床・気候変動メカニズムの解明に資する。また、海中ステーションや低周波電磁波ハブ等、より長期かつ広域の観測を実現するための新手法を開発するとともに、ラマン分光と画像分析の統合による現場型粒子モニタリングカメラをAUVに搭載できるよう小型化・改良することで、氷下での有機物の現場計測を実現する。領域内の各班と連携して理学的な新知見の創出に資するとともに、工学的なブレークスルーをめざす。
キーワード
自律型海中ロボット(AUV)、海中探査、低周波電磁波、ラマン分光
メンバー
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松田 匠未明治大学 理工学部
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吉田 弘海洋研究開発機構
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髙橋 朋子海洋研究開発機構
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沖野 郷子東京大学 大気海洋研究所
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田村 岳史国立極地研究所